現代の「出羽の国」(新潟県北部・山形県・秋田県南部)を自転車で巡るなら、新潟県村上市から秋田県羽後本荘市にかけての日本海沿いを北上するルートが最高に気持ちいいですよ。
「出羽の国」への自転車アクセス
輪行(電車)で入る:JR羽越本線の「村上駅」や「鶴岡駅」「酒田駅」「羽後本荘駅」が拠点になります。
特急「いなほ」は全車指定席ですが、輪行袋に入れれば持ち込み可能です。
飛行機で入る:庄内空港が便利です。空港周辺は「庄内空港緩衝緑地」として整備されており、ここを起点に走り出すこともできます。
「DEWA-JAPAN Cycle Project」 は新潟・山形・秋田を結ぶナショナルサイクルルート(NCR: National Cycle Route)の構想/整備プロジェクトで、出羽地方を横断するサイクルツーリズムルートの整備・認定を目指して動いています。
村上駅から羽後本荘駅までは、走行距離にして約170km弱。
健脚のサイクリストであれば1日で走り切ることも可能な距離ですが、出羽地方ならではの風景や立ち寄りスポットを楽しみながら進むのであれば、時間には余裕を持ちたいところです。
日本海沿いの開放的な景色や庄内平野の田園風景、途中の町並みや食を味わいながら走るには、鶴岡市内の温泉宿や、出羽三山の玄関口・羽黒山周辺の宿坊に泊まる1泊2日の行程が特におすすめです。
1日目は村上から庄内地方までをゆったりと走り、温泉で疲れを癒やす。2日目は心身ともにリフレッシュした状態で秋田県へと向かうことで、走ることと旅することの両方を無理なく楽しむことができます。
距離だけを消化するのではなく、地域の魅力を味わいながら進む——
そんなDEWA JAPAN NCRらしい走り方として、1泊2日のプランは多くのサイクリストにとって現実的で満足度の高い選択肢と言えるでしょう。
日本海沿岸を北上するこの区間は全体的に平坦基調ですが、村上北部〜山形県境(笹川流れ周辺)では海岸線に沿った細かなアップダウンがあります。村上市街〜笹川流れ間は国道345号を主体に進み、市街地を抜けると信号は減りますが、路肩が狭い区間や観光交通が増える区間があるため注意が必要です。
山形県に入り鼠ヶ関〜酒田〜遊佐にかけては国道7号がメインルートとなり、庄内平野に入るとほぼ平坦で巡航しやすくなります。ただし幹線国道のため交通量や大型車が比較的多く、特に酒田市街では信号や交差点が増えます。
遊佐〜仁賀保〜羽後本荘は再び日本海沿いの平坦区間が続き、比較的走りやすい区間が多くなります。仁賀保周辺は海岸景観が良く快走区間ですが、由利本荘市街に近づくにつれて信号や交通量が増えるため注意が必要です。
事前にインターネットやサイクルアプリ等で実走者のログや補給ポイント、交通量の傾向を確認しておくと安全かつ効率的に走行できます。
由利本荘市や村上市をスタートと考えると、途中、山形県内での宿泊となるでしょう。
湯野浜温泉は日本海沿いに広がる温泉地で、海沿いルートから立ち寄りやすく、走行後に温泉で疲れを癒やせる宿泊地として人気があります。
羽黒エリアの宿坊は、羽黒山の歴史や文化を体験できる特色ある宿泊施設です。山側に入るため多少の登りはありますが、静かな環境で地域文化を感じながら滞在できます
スイデンテラスは鶴岡市街地近くにあり、周辺に飲食店や補給ポイントが多く利便性に優れています。設備も整っており、快適に休養を取りたい場合に適しています。
また酒田市街地も宿泊施設や飲食店が充実しており、翌日は平坦な海岸沿いを秋田方面へ進みやすい拠点になります。
海沿いの走行効率を重視する場合は湯野浜温泉や酒田、観光性や文化体験を楽しみたい場合は羽黒宿坊、快適性や利便性を重視する場合はスイデンテラスを選ぶと、観光と走行のバランスを取りやすくなります。